デビットカードは必ず銀行口座と紐付いています。つまり、デビットカードを作るのであれば、必ず銀行口座が必要になります。クレジットカードも基本的には審査を申し込むときに、引き落とし用の銀行口座をカード会社に伝えるので口座は必須ですが、登録口座を変更しても問題にはなりません。しかし、デビットカードの場合、引き落としされる口座を別の銀行の口座に変えるのは不可能です。法人向けのデビットカードも同様であり、もし所持したいのであれば法人口座を開設しなければなりません。
デビットカードは年齢制限はあるものの、審査不要で誰でも作れると宣伝されていることが多いですが、法人向けのカードに限っては実質的に審査ありといっていいでしょう。それは法人口座の開設時、会社の状況などを厳しくチェックされるからです。ただ、会社の代表者が過去に借金をしていたとか、今でも借金を抱えているといった理由で口座が作れないということは少ないかもしれません。法人口座の開設審査とクレジットカードの発行審査はまったく違うので、クレジットカードの審査には落ちてしまうような人が会社の代表であっても、法人口座は作れてデビットカードも持てる可能性はあります。
また、クレジットカードの場合、申し込んだ情報は信用情報機関に記録されるので、「この人は過去に何社ものカード会社に申し込んで、全部審査落ちだな」といったことがわかってしまいます。したがって、あまりにも立て続けに申し込むと、カード会社が警戒して本当なら審査に通る属性でも通らなくなってしまうことがあり得ます。しかし、法人口座の開設に関する情報は共有されません。そのため、口座開設を続けて拒否されたとしても、そのことは特にマイナスになることはなく、改めて別の銀行に口座開設を申し込めばすんなり開設が認められる可能性は十分あります。
基本的なことですが、一つ注意しなければならないのはすべての銀行が法人向けのデビットカードを発行しているわけではないという点です。デビットカードを目当てに法人口座の開設を申し込むのであれば、申込先の銀行がデビットカードを発行しているのか必ず確認しておきましょう。また、デビットカードに付属しているクレジットカードブランドにもいくつか種類があるので、特定のブランドのカードをほしいのであれば、そのブランドのカードを発行している銀行に申し込まなければなりません。複数のブランドのカードを発行している場合でも、基本的に持てるカードのブランドは一社だけになっていることが多いです。